シュウリョウ。
9月から始まって、約1ヶ月半
今日で栗仕事が終了となりました
今年は、震災してしまった栗農園さんを少しでも励ましたくて、最初から栗メニューを2種類ずつ出すぞー!と決めていたので
いつもよりも長い時間、栗と向き合った気がします
手の皮も2ヶ月でだいぶ厚くなりましたし、
指の関節も更に太くなりました笑
毎年栗の時期になると、涙を1回や2回流して、もうこんな事2度とするもんか〜!となるところですが、今年はどういうわけか気持ちはずっと前向きのまま。
笑顔も出ないくらいキツイ時もあったけれど
それ以上にとてもやり甲斐がありました
ここで凪をやっていると、
通ってくださるお客さんが、毎年少しずつ少しずつ増えてくれて、毎日の半分以上は常連さんで
今となっては県外あちこちから常連さんも加わり、なんとも言えない感謝の気持ちが沢山溢れます
感謝の気持ちを私が唯一みなさんに現せられるのは、努力を惜しまず気持ちをのせたおやつとお茶の時間を作ること。
口溶けだったり、香りだったり、素材の味だったり、食べやすさだったり
食べてくださる方に何かが少しでも届いてくれたら嬉しいなと、気持ちを込められる分だけ丁寧に精一杯つくるように心がけてます
見た目の良さはそこまで気にしません
想いを込めたらこういうカタチになりました
という感じ笑
何はともあれ、今年も無事に栗仕事が終わってホッとしました。
震災と大雨被災で散々だった栗農園さんも、
「今週はここまで復旧できたよ!」
「あんたが好きな品種の栗が落ちたから拾って背負ってきたよ、いる?」
毎週何回も明るく電話をかけてきてくれて
それが1番嬉しくて、お話した後はホッとして涙が出てきます
また栗園さんのご夫婦と、山にゴザを敷いて一緒におむすびを食べたいな‥
人と人が
気持ちと気持ちで繋がってる関係が
温かくて幸せで
本当にありがたいです
ここで毎日皆さんをお待ちできる喜びと幸せに感謝して、
今を精一杯、
こつこつと。
ナカヨシ。
お友達
職場の同僚
親子
おばあちゃんとお孫さん
ママとベビー
彼女と彼氏
色んな方々が
仲良くキャッキャッ笑いながら
お茶を楽しんで下さる光景が嬉しい
こういう光景を見ることかできるのは
飲食店の特権だな〜
そんな事を思い出しながら
私はなかよしと、仲良しになってたのでした
このお菓子、止まらない。。。
シロタエ。
店舗でいただいたのは何年ぶりだろう
5年‥
いや7年ぶりかな‥
私にとって忘れられない思い出の味
しろたえの「レアチーズケーキ」
懐かしくて恋しい味を求めて行ってきたのだけれど
時が経って、
私自身がおやつを作る仕事を始めて
店を持った今は
ここまで潔いほどシンプルな小さいレアチーズケーキに
あの頃と全く変わらない味と見た目と値段に
目鼻の奥がキュと締まるのを感じつつ
しろたえのオーナーさんの
力強くも温かい気持ちを
憶測せずにはいられなかったのでした
こういう店が続いててよかった
こういう店に出会えてよかった
これからも
そのまま続いてほしいと強く願う
お気に入りのお店です
シレン。
山なんてもういいー!
なんて、弱音だらけの精神力で
登って降りてきた山旅から帰って1週間が経ちました
年々、コースタイムが大幅に延びて
キツさも、苦しさも、増し増し。
だけど、地上?に降りてきて
いつもの生活に戻ったとき、
ふと思い出すのは
自然の美しさ、まじめさ、誠実さ、厳しさ。
電波が通じない山旅で、五感で感じていたものは
すべて自然体で心が快適だったな
山はいつも厳しいけど
色々なことを教えてくれるような気がします
危ないけど近道を行くか
安全だけど遠回りで行くか
素直に立ち止まって考えるのか
知ったような顔して進むのか
追い抜かされないように早足になるのか
自分のペースを保てるのか
黙々と山をしばらく歩いていると
まるで毎日の自分の生き方を
振り返らせてくれるような出来ごとがよくあります
私が夏に行く山は、ちょっとキツいコースが多いけどそれがまたいい
年に1度、美しい自然の試練と向き合いたくなるのと、
踏ん張ってでも自分が自然体で居られる時間に浸りたいなと思う
もう二度と山には行かない!なんて
先週誓ったばかりだけれど
今週もう一度どこか行けるかなぁ‥なんて
山の地図を広げてる私がいます笑
もう一度自分自身と向き合って、
もっと精神力を鍛えたいものです笑
トケル。
今年の夏は必ず!と、心に決めていた
秘湯のお宿へ行ってきました
山道をどんどん上って、人里離れて、
やっとたどり着いたこの場所に到着した瞬間から、宿を出て山を下りるまで、
“最高”が何度心を満タンにしてくれたことか‥
宿の外では、昔ながらの製法で土壁を修繕している大工さんたちの仕事の様子に見ることができて、
長年使い込まれた建物が、美しく逞しく残っている様子には、
残してくれてありがとうという気持ちが胸いっぱいに溢れてしまって、
声にならない幸せな気持ちで一気に満たされて。
お部屋に案内していただき、
お風呂に入ったときにはもう‥
手や上半身にうっすらと感じていた夏の営業後の幸せな違和感が、
スーッとお湯に流されるように解けていって、
明治時代の面影と、
その頃からずっと今日まで同じように湧き出すお湯の様子を見ていたら、
こんなに山奥でここまで守り続けるのは、
どんなに大変だっただろう‥と涙が込み上げてきてしまったほど。
ここのお湯が大地深くから湧き出るのと同じように(と、まではいかないけれど笑)、
私の底からもエネルギーが自然と湧いてきて、
この夏休みを大切な時間の使い方に充てたいなと、
やる気に満ち溢れてきたのでした
夏休み序盤
最高な気持ちで満たされたスタート
気に入ってしまったら何回も同じ場所に通ってしまう私は、夏休み終盤にもう一度予約を入れて宿を後にしたのでした
頭と心と体が解ける場所を
見つけた喜びと幸せに感謝して。
どうか、これからも長く続いてほしいと
願いをこめて。
アジ。
色々なことが少しだけ慌ただしく過ぎ去って
ようやく夏本番の暑さをゆったりと感じられるようになった今日このごろ。
年に1回開催している個展が先日無事におわりました
今回個展をさせていただいた伊藤さん
話すたびにいつも共感しあえて、
私が尊敬している作家さんの1人です
出会った頃からずっと
うつわ作りにぶれない芯を持ちながら、
とても真剣にお仕事と向き合っています
自分の芯から出来上がったモノは、
その人の努力と魂が込められているので、
その人にしか表現できない味が生まれるような気がします
伊藤さんのうつわも然り
オリジナルの模様の削りや、
釉薬と釉薬の色の掛け合わせ、
焼き色の滲みを愛でながら
良いうつわだなぁ…と
余韻に浸っています
ウツクシサ。
色んな事情により
明け直後の水曜日をお休みにさせていただいて
月曜と火曜でひとり旅を満喫してきました
向かった先は、長野県の野沢温泉
何度もひとり旅で訪れるお気に入りの場所です
野沢温泉街に入ったとたんの
何とも言えないノスタルジックな町並みと
立ち上がる湯けむり
敏感に感じる硫黄の香り
お土産屋さんとお客さんの会話
普段は感じることのない五感が
ここではフル稼働して
ひとりで静かに興奮してしまうのです
いつものように外湯をいくつか楽しんで、
知らない誰かとお風呂で会話を交わし、
お気に入りの店の焼き鳥丼を食べに行く
2年ぶりくらいの野沢温泉でしたが
初めて来た時と変わっていなくて
無性にホッとしたのは、きっと私だけではないはずで…
変わって行くことが悪いことではないけれど
最近は
大切にしていきたいことが
ものすごい速さで失われていって
目にするものが不自然で違和感をもつことがとても多い気がしています
美しいもの
の、捉え方や考え方が急速に変わったような気がします
たくさんの方が“美しさ”を欲しがる
それに世の中がどんどん応えている
でも、その機械で新しく造られた“美しさ”は、
本当を言うと
たくさんの方が求めている本当の美しさではないような気もするのです
なんてことを考えつつ
ゆっくり歩きながら
野沢温泉街の景色を
忘れないようにと見つめて
宿泊先の民宿に戻ると
そこにもまた女将さんとお客さんの優しいやり取りや、
華美ではないけれど女将さん手作りの地元の料理が並び、
滾々と湧く温泉のかけ流しのお風呂がある
愛おしく美しい時間が流れていました
私の頭とココロの回復させてくれる場所は
日本にいくつかあるけれど
今回もまた、
背中を押されて金沢に帰ってきたのでした
凪も
誰かにとって
愛おしくて美しい時間がつくれていたらいいな
ショクブツ。
自宅の隣のお家に
立派な1本の桜の木があって、
今年も満開に咲き誇っていて美しかったな
我が家にも風に吹かれてお花が舞い込んで、
足元も可愛くてついつい写真を撮りました
この休みは、1日中自宅の庭の土を耕して
肥料を混ぜ込んで
かぼす、オオデマリの小さい木と
カラー、ピンクスズランの小さい苗、
そして、シソとカモミールの種をまきました
この家に引っ越してきた2年前に植えた
モミジや沈丁花やハナカイドウは
ここの場所を気に入ってくれたみたいで
どんどん大きくなって成長する姿を見るたびに
時の流れを感じています
植えた時の気持ちを思い出しては、
今の何でもない日々を改めて幸せに感じて、
植物の生命力に、底から湧き出すような小さい喜びをたくさんもらえているような気がします
凪の庭も、スタッフさんの庭からおすそ分けしてもらったスズランが今年も株を増やしてぐんぐん成長しています
この場所を気に入ってくれてよかった
大地と植物に
こころ静かに向き合う時間も
たまにはいいものですね
フクイ。
もう何回行っただろう
ここのお店を知ってから、ここのケーキが食べたくて、次の休みは福井まで行くぞ!と楽しみを作っては頑張っていたけれど
またひとつ
好きなお店が閉じてしまいました
金沢に住んでから
桜が咲くと、テントとピクニックセットを持って福井に向かって、開店と同時にお店に到着して、両手いっぱいにベーグルとケーキを抱えて公園に行って
珈琲を淹れて、1日中公園で過ごすのが私の楽しみでした
今までずっとここのおやつが私の背中を押してくれてた
今週末に行く予定で楽しみにピクニックセットを出しておいたのに、、、
どんな理由にしても
きっと、沢山悩んだり考えたりしたに違いなくて
その苦しさは痛いほど私にも感じとれるものがあって、
旦那さまも奥さまも、
本当にまじめに誠実に一生懸命作っていたのは、口に入れたらわかるほど。
そんなお店がまた閉じてしまった
いつまでもずっとある
なんてことは、ないって分かっていても
やっぱり心にぽっかり穴が開きます
6年続けてきた福井でのお花見。
今年はどうしよう。
今日は少し悲しくて
凪の庭をじーっと見つめていたら
新しい命が沢山芽生えていた
空を見上げたら青空がとてもまぶしかった
オモイヤリ。
5年が経ち
本当にたくさんの方々が応援してくださり、
支えてもらっているのだなぁと
身を持って感じた1週間が終わりました
自営業をするというのは本当に難しくて
商売もしなくてはいけないけれど
自分がここで貫きたいこともある
そして
出来ることと、出来ないことがはっきり分かれていて、万人の気持ちに寄り添うことはかなり難しい
そんなテーマをずっとずっと悩み考えながら
5年が経ったような気がします
『誰かに対する思いやり』
それは目に見えないし、計れるものでもないけれど
毎日生きていくためにも
幸せを感じるためにも
とてもとても大切なことだと私は思っていて
それをここで…と思って始めたのが凪です
私は思いやりで皆さんをお迎えしたい
開店当初から今もずっと変わらず芯に持っていることのひとつです
それを、おやつで表現したり、価格で表現したり、日々の接客やその他の凪に関わること全てに通じていて。
始めてから5年が経ち、そんな気持ちでお迎えしていた方々に、今度は逆に凪にとびきりの思いやりを寄せて下さり、先週は思いやりがひとつの円になったような感覚がありました
紆余曲折しながら無我夢中で駆け抜けた5年に、ひとまず区切りをつけて、これからは少しペースを落としつつ、凪以外のことも考える自分の時間も大切にしながらやっていきたいと思います
そうは言っても、私自身が凪のことが好きで
毎日頭から離れる日はありませんが笑
いまを大切に。
思いやりだけは変わらずここにあるような店を続けていけたらいいな。
みなさんお一人お一人に
心から感謝の気持ちでいっぱいです